多賀町の民話 紙芝居集
 次の日の朝・・・・・身の丈二丈の大きなお坊さまが、
神様のお社の前に立っておりました。
二丈は、今で言うとだいたい6メートルです。
お坊さまは、眉をつり上げ、まばたきもせず、ず〜ん、と立ったまま、
萱原の集落を見つめておりました。
ものすごく怖い顔でしたが、鼻のてっぺんが少し淋しそうでした。
やがて・・・・・、沈むお日さまの最後の光が、蝋燭の芯のように消え、
お坊さまは黒い固まりになって、そのまま闇に溶けてゆきました。
  お多賀杓子  
     
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はなしのはじめ  
 
 
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