昔、昔の、ず〜と昔、
人がまだ、植物やら動物やらと話ができた頃、
「がわそ」という妖怪が萱原に住んでおりました。
姿は見えませんでしたが、側にいるのは誰にでも解りました。
がわそは気持ちがいいと、風になって雑木の林を通り抜け、
山の頂きから谷筋を渡り、美しい田畑の上(うえ)で、
ヒョ〜イヒョとつむじを巻いてみせるのです。
人がまだ、植物やら動物やらと話ができた頃、
「がわそ」という妖怪が萱原に住んでおりました。
姿は見えませんでしたが、側にいるのは誰にでも解りました。
がわそは気持ちがいいと、風になって雑木の林を通り抜け、
山の頂きから谷筋を渡り、美しい田畑の上(うえ)で、
ヒョ〜イヒョとつむじを巻いてみせるのです。